サタンのページにおいて、旧約聖書に登場するサタンは神の御使いの一人と紹介しました。このほかに、地上の様子を見て回る
任務を与えられ、結果地上を荒廃させてしまった天使たちがいます。それが、「見張り人」を意味するエグリゴリという天使たち。
旧約聖書偽典『第一エノク書』六章によりますと、エグリゴリたちはエデンのアダムの子孫を見張る任務を与えられますが、見目麗しい人間の娘たちに魅せられてしまい、
ノアの箱舟伝説の時代にアザゼル、シェミハザといった20人の指導者たちに率いられた200人のエグリゴリがヘルモン山の頂に降り、互いに裏切らぬよう誓いを立て、
地上に降りてそれぞれ妻を娶るのです。そしてネフィリムと呼ばれる子供を作ります。ネフィリムたちは地上を荒廃させてしまい、神の怒りをかいます。
また、エグリゴリたちは医療やまじないなど、天上の知識をみだりに女たちに伝えたことも、神の怒りにふれる要因となりました。
神は、ミカエル、ガブリエル、ウリエル、ラファエルらを地上に派遣し、彼らを捕縛させ、地上を浄化するため大洪水を引き起こします。
(これらの文は『「天使」がわかる ミカエル、メタトロンからグノーシスの天使まで』森瀬 繚[著]を引用)